カブキブログ

ECサイト × SEOのすべて

2021.07.21
ECサイトのSEOのすべて。

多くのECサイトで、売上の50%~70%がSEOに依存する

弊社ではECサイトのSEOのお手伝いを数多く手掛けています。

その中で毎回驚かされるのが、ECサイトに対するSEO貢献度の高さです。

以下は私達がお手伝いしている2つのサイトのデータです。

サイトA:SEOからのトランザクションが74.2%

ECサイトのトランザクションの74%がOrganic Search

サイトB:SEOからのトランザクションが54%

トランザクションに対するSEO貢献度が54%

「そりゃあSEO会社に依頼してるんだから、ポテンシャルの高い商材なんでしょ」とお感じかもしれません。

実は、ご支援前はどちらのサイトもSEOからのトランザクション貢献度が前者は20%、後者は30%だったんです。

正しく取り組めば、大抵のECサイトがSEOで売上を伸ばせるということではないでしょうか。

SEOを考慮しなくて良いECサイトなんて無い!

「SEOは古い」「今の時代はSNS」「ブランドがあれば不要でしょ」

こういった反論もあるかもしれません。
もちろんそれ自体は正しく、否定するつもりはありません。

私がお伝えしたいのは、
SEOに前向きに取り組まないECサイトはすごく損します」ということです。

確かにSEOは歴史の長いチャネルです。

最近は若者のGoogle離れと言ったこともよく聞かれます。

ただそもそも、サイトオーナーが気にしているのは売上で、チャネルとして古い、新しいってどうでも良い事なんですよね。

また、ブランドがあって、すでにInstagramやTwitter経由で売れてるサイトならば、なおSEOに手をつけるべきだと思います。

だって、それだけ商品力のあるサイトが、
(検索経由では)見込み客の元にきっちりデリバリーされきっていないということなんですから。

しかもGoogleはブランド認知やSNSでの言及度合いもアルゴリズムに取り入れていて、
知名度のあるサイトや商品をできるだけ検索で目立たせようとしてくれています。

この恩恵を享受しない手はありません。

SEOを考慮しないECサイトはただただもったいない、ということです。

そもそもECサイトのSEOとは何をすることなのか?

では、ECサイトのSEOでは何をすべきなのでしょうか?

最近は「SEO = コンテンツ → ECのブログ機能を使って記事を沢山書こう!」という論調が主流のようですが、
安易にコンテンツに走るのはちょっと疑問です。

もちろんコラムを書くことは大事です。
しかし、コラムは目先の売上に繋がりにくいです。

ECの場合、その前にやるべきことがたくさんあるのです。

もちろんケースバイケースではありますが、ここではどんなサイトでもまずチェックすべき項目を列挙します。

いずれも私達のご支援の中で効果を実感している対策です。

(1)カテゴリーページ

ECのSEOにおいて最も重要なページです。

①「カテゴリー名」そのものに気をつける必要があります。
耳障りの良さではなく、「そのカテゴリー名で検索されるの?」という事を意識するようにします。

Example

✖ )Red Wine
⭕)赤ワイン


② 検索されそうなカテゴリーを子カテゴリーとして追加してください。
赤ワインを例にするならこんな感じです。

Example

赤ワイン
 ┗ フランス産
   ┗ ボルドー
     ┗ カベルネ・ソーヴィニヨン
     ┗ メルロー
   ┗ ブルゴーニュ
     ┗ ピノ・ノワール
   ┗ コート・デュ・ローヌ
   ┗ ・・・・・


③ 親カテゴリーから順に、解説を追加して、ユーザーの商品選びをお手伝いしてあげてください。

Googleの思想として、「検索ユーザーに商品一覧を見せたくない」というものがあります。
(Google検索したユーザーにもう一度検索結果を見せることになるから)

よく検討される内容はこんな感じです。

  • ・そのカテゴリー商品の特徴、選定のこだわり
  • ・そのカテゴリー商品の選び方
  • ・そのカテゴリー商品の豆知識、小話
  • ・そのカテゴリー商品の中でも人気、いちおしのもの

Example

赤ワイン > フランス産 > ボルドー > カベルネ・ソーヴィニヨン

  • ・「ボルドーワイン」の中でも深みのあう色合いとしっかりとしたタンニンが特徴。
  • ・重厚で飲みごたえのあるワイン
  • ・なぜ、ソーヴィニヨンがこれほどメジャーなのか?(育てやすい、長期熟成しやすい)
  • ・ソーヴィニヨン種も造り手によって全然違う!
  • ・手っ取り早く選びたい方のための、おすすめ○選(上品な味わいが好きならこれ、渋みならこれ、バランス重視ならこれ、ギフトならこれ・・・)
  • ・一覧ページから直接カートインできたり、お気に入り登録で比較検討できたりするようなUIの工夫

(2)商品詳細ページ

意外なほど見過ごされがちですが、商品詳細ページはカテゴリーページに次いで重要なページです。

お伝えしたいことはたくさんあるのですが、
一言で言うと「ひたすら商品説明と画像を充実させてください」ということです。

やればやるほど成果が出ます。

モール店や他店と同じ商品説明というのは論外です。
”使ってみた”動画のようなものがあるとなお良いでしょう。

(3)TOPページ

ECのSEOにおいて、多くの場合TOPページは重要ではありません。
ブランド指名での流入に備え、ファーストビューの訴求内容や売れ筋商品にいち早くたどり着ける導線を考える方が大切です。

(4)その他の設定

やはりGoogleが推奨している以上やっておいた方が良い施策、というものも存在します。


  • ・XMLサイトマップの送信(と定期更新)
  • ・Schema(主にパンくずリストと商品、レビュー)
  • ・titleタグ、descriptionの個別設定
  • ・h1タグの個別設定
  • ・canonical設定
  • ・HSTS
  • ・特別に上位表示したい、推したい商品の特集ページ化

この辺りはSEOを知っている人にとっては基本ですし、(title設定などは割と経験の差が出ますが)
一度設定してしまえばそれきり、というものも多いので、

「何を言っているのかわからない」という方は、
思い切ってSEO事業者に依頼してしまう方が良い事が多いかと思います。

なお、技術の進化によりECサイトでもAMP(Accelerated Mobile Pages)利用が現実的になってきていますが、
労力の割にリターンが少ないので、個人的にはあまりおすすめしていません。

どんなSEO会社を選べばいいの?

選定基準はいろいろだと思いますが、個人的にここを見ると面白い、というポイントをあげておきます。

(1)初回の打ち合わせから具体的な話ができる会社

正論・一般論だけを語るような会社は避けるべきです。

実際のお手伝いの際にも具体的なアウトプットが望みにくいからです。
なんか説教臭いな・・・という感覚は大概正しいです!


「このキーワードで検索しているユーザーが多く、実際の検索結果もこうなっているから、こういうページを追加すべき」

「御社のサイトはこの商品にポテンシャルがあるから、こういうコンテンツが効果的です」

「競合は✖✖な取り組みをしているから、○○で差をつけましょう」

「制作体制やCMS管理はどうなっていますか?コンテンツのライティングにどれぐらいリソースを割けますか?」


御社を主語にして、こんなやり取りが初回からできる会社・担当者は強い味方になってくれるでしょう。

ただしその方が単なる営業でなく、受託後もメインで携わってくれるかは要確認です。

ちなみに当社は営業と受託後のフロント担当者が一気通貫で担当します。

(2)あなたの商品を購入して、使ってくれる担当者

ユーザーの姿とそれに付随するキーワードをどれだけ想像できるか、SEOは想像力の勝負です。

上記とも関係しますが、利用したことがない商材のキーワードは想像できません。

私達は必ずお客様の商品を、実際のサイトで購入し、利用します。

ちなみに私は最近、お客様である某大手化粧品メーカーの女性もの化粧下地を大量に購入し妻にレポートを書いてもらいましたし、
副社長の石黒は担当しているコーヒー豆通販サイトのヘビーユーザーです。

もし、そんなSEO会社との初回打ち合わせに興味があるEC事業さまがおられましたら、
ご一報いただけましたら幸いです。

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片川創太

2010年ディーエムソリューションズ株式会社入社後、WEBコンサルタントとして活躍。ブログやセミナーなどを通じて当時としては先進的だった内部施策を中心としたSEOの普及に努めた。部長職を経て2015年2月独立。SEOと広告が得意でアクセス解析に詳しく、WEB制作も分かる社長です。趣味はMagic: the Gathering(主な戦績:第9期レガシー神挑戦者決定戦TOP4、GP北京2018TOP8など)。欠点は酒席で人が変わったように飲む事。